過剰摂取

イソフラボンの摂取に関して成人女性は1日70㎎を目安に

成人女性は1日70㎎を目安に、という事があります。
これは、食品安全委員会において、次に述べる2つの観点から設定されています。
まずは、食経験に基づいた設定です。

和食の中で頻出する豆腐や納豆、さらに味付けとしての醤油の利用から、日本人が昔から属している大豆食品から摂取できる大豆イソフラボンの摂取量による副作用というものが報告されていないことから、基本的に量に関係なく、安全であると考えられていました。
そこで、平成14年に行われた国民栄養調査から試算された、大豆食品から得られる大豆イソフラボン摂取量の95パーセンタイル値である、一日あたり70mgを食経験に基づいて、現時点における安全な摂取目安量の上限値と設定したのです。
上記はあくまでも指標だったのですが、ヒト臨床研究によってもその値は設定されました。

これは日本ではなく、イタリアにおいて行われた臨床試験によって、閉経後女性を対象に大豆イソフラボンの錠剤を一日あたり150mg、5年間、継続的に摂取した試験において、子宮内膜増殖症の発症危険性が高まったことから、大豆イソフラボンを一日あたり150mg摂取するのは、ヒトの健康被害の発現が懸念される影響量であると考えました。
この臨床試験における対象者が閉経後のエストロゲン量が減った女性のみであることやさらに個人差等を考慮したところ、一日あたり試験に使われた量の半分、つまり一日あたり75mgという値をヒト臨床試験に基づく、現時点におけるヒトが安全に摂取できる目安量の上限値としたのです。
しかし、これは妊娠中の女性を基準とした摂取目安量ではありません。

過剰摂取によって生殖機能に関連する弊害が考えられ、ホルモンバランスが変化している妊娠中の妊婦、そしてまだ未熟な胎児となると、想像以上の危険性が伴います。
そのため、妊娠中は自然食によるイソフラボンの摂取飲みにした上で、摂取量には気をつけて、心配であれば婦人科にかかってみるなどの対策を行いましょう。

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